国土交通省が毎年公表している都市鉄道の混雑率調査結果。2021年も前年度(2020年度)の集計が終わり、このほど報道発表資料として公開された。それによると、コロナ禍の影響で三大都市圏の平均混雑率は大幅に低下している。以下、主要路線の中から気になる路線の状況を見てみよう。

三大都市圏の平均混雑率はコロナ禍でどう変化したか

まず三大都市圏の平均混雑率であるが、前年度は東京圏=163%、大阪圏=126%、名古屋圏=132%と開きがあったものが、東京圏=107%、大阪圏=103%、名古屋圏=104%と、いずれも100%少々のところに収まっている。
混雑率100%は「定員乗車」であるが、全員着席できるということではなく、座席につくか、誰もが吊り手や手すりにつかまることができるというものだ。混雑率150%は、肩が触れ合う程度で新聞は楽に読めるという基準なので、三大都市圏の平均混雑率100%少々という数字は利用者がかなり減っていることの表れだ。

東京圏のJR路線で混雑するあの路線は……

東京圏では、従来、混雑の激しかったのはJRの路線だ。2019年度の統計では、東海道線(川崎⇒品川)=193%、横須賀線(武蔵小杉⇒西大井)=195%、総武線各駅停車(錦糸町⇒両国)=194%で、いずれも200%近かった。
混雑率200%というのは、身体が触れ合い相当の圧迫感がある状況で、週刊誌なら何とか読めるという程度だ。これでは、コロナ禍にあっては乗車を避けたいと思う人が多数であり、その影響か、いずれの路線も2020年度は、東海道線=103%、横須賀線=117%、総武線各駅停車=111%にまで低下した。

私鉄や地下鉄の状況は

JR各線に比べると、私鉄や地下鉄の減少幅はそれほどでもなかった。東急田園都市線(池尻大橋⇒渋谷)=183%⇒126%、東京メトロ東西線(木場⇒門前仲町)=199%⇒123%であり、コロナ禍であっても混雑率はJRの混雑路線を上回っている。
JRに比べて乗車時間が相対的に短いことが影響しているのかもしれない。また、普段は、他線に比べると激しい混み方ではない都営三田線(西巣鴨⇒巣鴨)=161%⇒129%のように、混雑状況が許容範囲と思った人が多いのか、減少幅がさほどでもなく、2020年度においては逆に最も混雑率の激しい路線になってしまった。

大阪圏は混雑率100%を下回る路線が続出

大阪圏については、JR東海道線快速&各駅停車、JR阪和線快速、京阪本線、阪神本線をはじめとして混雑率100%を下回る路線が相次いでいる。
関西エリアでは私鉄の混雑率の方が激しい傾向にあったが、阪急神戸本線(神崎川⇒十三=149%⇒114%、阪急宝塚本線(三国⇒十三)=146%⇒110%のように100%を切るまでには至っていない。

名古屋圏の混雑上位路線は

名古屋圏については、車両が小型な上に中心部を走り混雑の激しい市営地下鉄東山線(名古屋⇒伏見)=141%⇒104%に比べると、2番手の路線である名城線(東別院⇒上前津=135%⇒120%の減少幅が少ない。都営三田線と同じようなことが言えるのかもしれない。
まだまだコロナ禍の影響は続きそうだ。来年の調査結果がどうなるかが気になる。
(文:野田 隆)

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三大都市圏の「鉄道混雑率」がコロナ禍で激変! 主要路線の気になる状況は

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