近年、相次いで大地震や豪雨に見舞われた熊本県の鉄道の魅力を追った写真展「汽笛よ再び」が、大阪市北区東天満2のMAG南森町アートギャラリー(06・6353・1866)で29日〜5月5日に開かれる。1992年から災害を挟んで2021年3月までの30点を通し、元気な鉄路の再来を願う。【鶴谷真】

撮影したのは、高校時代に本格的に鉄道写真を始めた会社員、奥田孝さん(47)=神戸市須磨区。熊本で大学時代を過ごした際に「大自然に張り付くようにして走る姿に感動」し、卒業後もたびたび訪れている。

「曲線」(11年8月)は、JR肥薩線で蒸気機関車を正面から捉えた。「カーブを表現できる場所を探し歩き、300ミリ以上の望遠レンズで狙った。主役は蒸気機関車ではなく、レールと夏の緑かもしれない」。肥薩線は20年7月の九州豪雨による球磨川の氾濫で鉄橋が流されるなどし、不通が続く。

また「奇遇」(11年8月)は雄大な阿蘇山のふもとを行くJR豊肥線のディーゼルカーに、雲間からスポットライトのように日が当たった瞬間の一枚で「まさかと思った」と夢中でシャッターを切ったという。16年4月の熊本地震で不通になった区間だが、20年8月に運転再開した。

奥田さんは「意図していなかったが、自然の猛威の前に壊れやすいライフラインを私は撮っていた。災害を経て、写真に新たな命が宿ったと感じる。今は肥薩線の復旧を応援したい」と話す。このほか、被災後の熊本城の直下を行き交う路面電車など。入場無料、午前10時半〜午後6時半(最終日は午後4時まで)。

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熊本の鉄道の魅力を写真で 被災前後の30点、大阪で展示へ

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