京阪電気鉄道は1月31日にダイヤ変更を実施した。社会情勢の変化などによる減便や終電繰上げが多い中、3000系「プレミアムカー」の導入、特急と快速特急「洛楽」の所要時間短縮など、明るい内容となった。筆者は2月の平日を利用し、「プレミアムカー」連結と所要時間短縮でパワーアップした3000系の快速特急「洛楽」に乗車した。

「プレミアムカー」を連結した3000系で運転される平日の快速特急「洛楽」

快速特急「洛楽」は出町柳~淀屋橋間で運行され、京都市内の七条駅から大阪市内の京橋駅までノンストップで走る。かつての特急と同じ「京阪間ノンストップ」であることから、沿線の利用者や鉄道ファンからも人気が高い。現在、平日は3000系(3扉車)を使用し、上下各2本を運行。土休日は8000系(2扉車)を使用し、上下各5本を運行している。

1月31日のダイヤ変更で、3000系に「プレミアムカー」が連結されたことにより、快速特急「洛楽」も平日・土休日を問わず「プレミアムカー」を利用できるようになった。さらに、特急と快速特急「洛楽」の一部列車で所要時間が短縮された点も見逃せない。従来の「洛楽」は出町柳~淀屋橋間を最速50分で結んでいたが、ダイヤ変更後、一部列車について最速48分に短縮された。

■新登場のキャッシュレス券売機、使い勝手は

「プレミアムカー」を利用する際、乗車券の他に「プレミアムカー券」が必要になる。淀屋橋駅から利用した場合、料金は樟葉駅まで400円、中書島駅から先は500円。出町柳駅から利用した場合、料金は枚方市駅まで400円、京橋駅から先は500円となる。

特急停車駅のホームに設置された「プレミアムカー券・ライナー券 キャッシュレス券売機」

「プレミアムカー券」はこれまで、予約専用サイトで購入するか、特急停車駅にある有人の「プレミアムカー券/ライナー券うりば」で購入する必要があり、乗車日当日に気軽に利用できるとは言い難かった。今回のダイヤ変更に合わせ、特急停車駅のホームやコンコースに「プレミアムカー券・ライナー券 キャッシュレス券売機」が登場。乗車直近の最大5列車分が購入対象となり、乗車直前に「プレミアムカー券」「ライナー券」を購入しやすくなった。

快速特急「洛楽」の「プレミアムカー」へ乗車するにあたり、筆者は淀屋橋駅の自動改札機付近に設置されたキャッシュレス券売機を利用した。「キャッシュレス」とある通り、現金での支払いはできず、「PiTaPa」や交通系ICカード、クレジットカード、電子マネー、QRコードを利用することになる。試しにVisaタッチ決済機能付きクレジットカードを利用したが、カード挿入部がわかりにくく、係員の助けを得てようやく購入できた。京都府北部・兵庫県北部を走る京都丹後鉄道のように、Visaタッチ決済にも対応すれば、外国人観光客もよりスムーズに購入できるように思う。

■最速50分を切った「洛楽」、現在の利用実態は

筆者が乗車した列車は、淀屋橋駅9時10分発の快速特急「洛楽」。ホームへ下りると、3番線に淀屋橋駅9時0分発の特急(8000系)が入線していたが、「プレミアムカー」の乗車人数はゼロだった。一方、快速特急「洛楽」が発車する4番線では、「プレミアムカー」の乗車位置で入線を待つ利用客の姿が。「京阪間ノンストップ」で走る「洛楽」の人気を示すシーンと言えよう。

3000系の6号車に連結された「プレミアムカー」の外観は、一般車両と合わせるかのような「エレガント・ブルー」(紺色)を基調としたカラーリングで、8000系「プレミアムカー」と同様、出入口扉の周囲や窓下・窓上に金色を配し、存在感を際立たせている。扉付近の行先表示器には、側窓と一体化したガラスサイネージを採用。行先や発車時刻などの表示がくっきりと映り、より見やすくなった。

3000系「プレミアムカー」の外観(2021年1月の見学会にて、編集部撮影)
ガラスサイネージを採用した行先表示器(2021年1月の見学会にて、編集部撮影)

快速特急「洛楽」は定刻に淀屋橋駅を発車。先ほどの特急と比較すると、乗客は多いものの、それでも2割程度という具合だった。北浜駅、天満橋駅、京橋駅と大阪市内の主要駅にこまめに停車し、最終的には3割ほどの乗車率となって京橋駅を発車する。車内は京都へ出かける一般客と鉄道ファンらで占められていた様子。客層の影響もあってか、車内はのんびりとした雰囲気になった。

「洛楽」は京橋駅から複々線区間を走行した後、9時30~35分にかけて快速特急以外の全種別が停車する枚方市駅と樟葉駅を通過する。従来の特急と異なり、「洛楽」だと30分以上も停車駅がないため、扉の開閉もなく、車内放送も少ない。静かで快適だ。

京都市内の最初の停車駅、七条駅には9時51分に到着。駅構内には、ここから京都駅や梅小路エリアにアクセスできる「ステーションループバス」(京阪バス)の大きなポスターが貼られてあり、沿線以外でも京都市内を開拓するという京阪グループの心意気を感じさせた。乗車した日は平日の午前中ということもあり、七条駅での「プレミアムカー」からの降車は1名であった。

9時54分、京都市内の中心地にあたる祇園四条駅に停車。ここで大半の乗客が降りた。終点の出町柳駅には9時59分に到着。淀屋橋駅からの所要時間は49分で、9時台の特急と比べて5分ほど速い。「京阪間ノンストップ」だけに、所要時間以上の速さを感じた。

3000系「プレミアムカー」の車内(2021年1月の見学会にて、編集部撮影)

乗車日当日は緊急事態宣言下の平日ということもあり、「プレミアムカー」の乗客は少なめだった。ただし、乗務していたアテンダントによると、ラッシュ時は密を避けるための利用が多いという。新たに連結された3000系「プレミアムカー」の乗客が増え、その実力を発揮するのはもう少し先のことかもしれない。

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京阪3000系「プレミアムカー」連結、平日の快速特急「洛楽」に乗車

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