島根県邑南(おおなん)町のJR三江(さんこう)線跡地を利用して地域活性化を図るNPO法人「江の川鉄道」(日高弘之理事長)などが今月、島根・広島県境に架かる鉄橋を観光用トロッコで通過するイベントを行う。2018年春の廃線以来、県境越えは関係者らの悲願。車両は、同じく廃線跡を生かして観光振興を図る宮崎県高千穂町の高千穂あまてらす鉄道から借り受ける。法人メンバーらは「地域の自信につながる」と、初日の13日に向けて準備を進めている。

 江の川鉄道は、JR西日本が邑南町に譲渡した地上約20メートルの「天空の駅」こと宇都井(うづい)駅や旧口羽駅周辺で電動トロッコを走らせるなど地域活性化に取り組んできた。ただ、両駅間にある県境の鉄橋(全長230メートル)はJR西が所有するため、これまでは鉄橋の直前までしか運行できなかった。

 今回の取り組みは、同法人などでつくるDMC(観光事業会社)「江の川鉄道」設立準備会が実施主体。観光庁が公募した観光客誘致の実証事業に申請して20年11月に採択されたのを受け、同12月にJR西と邑南町が鉄橋の使用を認める契約を結んだ。

 運行は13、14日と19〜23日の7日間。口羽駅を同法人の電動トロッコで出発し、トンネル内で、あまてらす鉄道から借りた車両に乗り換え、橋を渡った所で折り返す往復約3キロのコース。復路のトンネル内では壁面に三江線の歴史が分かる写真約20枚を映し出す計画だ。

 同法人事務局の佐々木創さん(28)は20年4月から地域おこし協力隊として、この取り組みに関わり始めた。「とてもやりがいがある。大勢の人の力でここまで来た。さらに地域に人が集まる仕組みを作っていきたい」と意気込む。

 1日4便で1便の定員は6人。完全予約制。申し込み・問い合わせは、いわみん事務局(0855・52・7214)。【萱原健一】

#観光 #島根 #廃線 #運航


JR三江線跡で観光用トロッコ運航 島根から広島へ廃線以来の県境越え

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