鉄道駅の無人化で移動の自由を侵害されたとして、大分市内の障害者3人がJR九州(福岡市)に損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が4日、大分地裁で行われる。全国で進む無人化の背景には人口減や労働力不足などがあるが、原告側は「どうすれば使いやすい駅になるのか。議論のきっかけになれば」と話す。
 原告の一人で脳性まひの吉田春美さん(67)は車いすで生活する。電車を利用するには駅員の補助が欠かせず、JR側は事前の連絡をもらえれば対応すると説明するが、「当日の連絡には対応できない」と断られたことがある。
 JR九州は2018年3月以降、大分市内の5駅を無人化した。吉田さんらは駅員再配置を要望しているのに対し、鉄道事業の赤字縮小が経営課題のJR九州は「鉄道網を長期的に維持するため」と理解を求める。
 鉄道各社は障害者を含めた利用者の安全と利便性確保が求められる。一方、過疎地などでの利用状況を踏まえた経営判断などから、無人駅は全国に広がり、国土交通省によると、19年度現在、全体の48.2%が無人化された。都市部でも進み、01年度から約5%増加している。
 吉田さんはこうした状況に理解を示しつつ、「障害者や高齢者が使いやすい駅にするにはどうしたらいいのか。社会を巻き込んで、議論のきっかけにしたい」と訴える。
 国交省の担当者は「駅員配置には優先順位がある。駅業務の現状や無人化時に何が必要なのか。事例を収集し、共有する必要がある」と指摘。障害者団体や鉄道各社と連携して実態を把握するとともに、人員削減時のガイドラインを策定するとしている。 
〔写真説明〕無人化されたJR敷戸駅(大分市)=1月30日
〔写真説明〕無人化されたJR敷戸駅。運行状況を表示するモニターや係員と通話できる機器が設置されている=1月30日、大分市

#障害者 #訴訟 #JR #大分市


「移動の自由奪われた」=障害者ら、駅無人化で訴訟—議論のきっかけに・大分地裁

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