
JR九州と北九州市は25日、JR折尾駅(八幡西区)の4代目となる新駅舎を報道陣に公開した。かつて日本初の鉄道立体交差があったことを示すデザインや、1916〜2012年に使用され乗客や市民に愛された3代目の旧駅舎の部材や意匠を多く取り入れた。新駅舎は21年1月2日にオープンする。
折尾駅は1891(明治24)年、当時の九州鉄道と筑豊興業鉄道の駅として開業。日本で初めて鉄道の立体交差が設けられた。駅の再整備は周辺道路の混雑緩和などが目的。高架化を進めるとともに旧駅舎を解体し、これまで複数あった改札口は1カ所に集約した。
新駅舎は、旧駅舎の造りや装飾を踏襲し、部材の一部を補修して再利用した。駅構内の床面には移設前の筑豊線の軌道を示すタイルを張り、レールの一部も保存展示。旧駅舎改札前の象徴だった円形ベンチや化粧柱も再現した。
北九州市折尾総合整備事務所の池田秀昭事業調整課長は「初めての方も地元の方もわかりやすく、歴史に触れられる駅となった。新駅舎をきっかけに、にぎやかな街づくりを進めていきたい」と話した。【浅野翔太郎】
(JR折尾駅、4代目の新駅舎公開 21年1月オープン 北九州)