JR東日本の子会社でCVCであるJR東日本スタートアップは18日、地方の鉄道沿線活性化事業である「沿線まるごとホテル」の本格展開を目指し、実証実験を開始すると発表。地域創生事業のプロデュース会社であるさとゆめおよび、JR東日本八王子支社と協業で行う。実証実験は2021年2月から開始。JR青梅線沿線の無人駅を活用して、過疎高齢化に直面する地方の活性化とマイクロツーリズムの促進を目指し、取り組むという。

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■沿線まるごとホテルの概要
ホテルのフロントやロビーとして、JR東日本の無人駅の駅舎など交通インフラを活用。ホテルは、客室に改修した沿線集落の古民家(空き家)を使い、ホテルの接客や運営は、地域住民が参加し事業者と共に行う。

今回の実証実験は、JR青梅線の白丸駅・奥多摩駅を活用。対象となる集落は奥多摩町白丸・境、山梨県小菅村中組の3集落だ。

チェックインは白丸駅で実施し、その後は白丸・境集落の個性的な神社や史跡を巡ったりと地元の見どころを散策。宿泊ホテルは、さとゆめがプロデュースした、700人の村をひとつのホテルとして運営している「NIPPONIA小菅源流の村」を使用する。チェックアウトは奥多摩駅。1泊2食&体験付きで1人2万7,000円(税抜)で提供する。

■実証実験に至った経緯
11月の「JR東日本スタートアッププログラム2020」で、さとゆめの沿線まるごとホテルの事業企画が優秀賞を受賞、今回の実験に至った。

JR東日本スタートアッププログラムは、2017年からJR東日本スタートアップが中心となり実施しているオープンイノベーションの取り組み。ベンチャー企業や個人などから駅や鉄道、グループ事業の経営資源や情報資産を活用したビジネスの提案を募り、実現化を図るプログラムだ。これまで81件の提案を採択し、一部は実用化しているという。

従来クローズドイノベーションが主流だった日本でも、市場や消費者の変化に後押しされ、近年はオープンイノベーションの取り組みが増加してきている。

オープンイノベーション白書第3版によると、オープンイノベーション実施企業の割合は、欧米企業78%に対し日本は48%。成長過程と言える。白書では、オープンイノベーションの未実施・中止理由として、必要な組織体制や実施する経営能力・人材の不足、社内の理解が得られないことなどがあげられている。

沿線まるごとホテルの実証実験は、2021年2月17日から3月末日で実施。地方活性化の実現を果たす取り組みとなるか。今後の展開に注目したい。

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地方の鉄道沿線をまるごとホテルに、JR東日本とさとゆめらが実証開始

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