幕張メッセで11月24~26日の3日間開催される「第7回 鉄道技術展 2021」にて、日本車両(日本車輌製造)は新ブランド「N-QUALIS」(エヌクオリス)を発表した。

日本車両が次世代プラットフォーム「N-QUALIS」(エヌクオリス)を発表

「N-QUALIS」は、安全(Safety)・品質(Quality)・保守(Lifelong)の3点に磨きをかけ、進化させた、日本車両の次世代プラットフォーム。製品ラインナップは、通勤型車両、特急型車両、情報監視技術、NS台車の4種類となっている。

鉄道車両の構体に関しては、構造部材を効率よく配置し、強度を向上させる。表面を平滑化させ、切粉の排除により、高い美観性ときめ細やかな作り込みを両立する。メンテナンス性向上策として、構体シール箇所を大幅に削減することで、水密性を高く設計。その上で、内装は鉄道事業者の仕様に合わせ、柔軟な対応を可能としている。

情報監視技術について、車体側に振動センサーを設置することにより、台車などの揺れを常時監視する。異常を早期に検知し、乗務員に知らせることで、重大事故への拡大を未然に防ぐ。脱線・転覆・衝突を検知した場合、防護無線を自動発報することも可能。オプションとして、空気バネの圧力を監視して台車の異常を検知する情報監視機能や、左右の乗り心地を向上させる制振制御機能も搭載できる。情報監視技術を鉄道車両に組み込むことで、異常事態の早期検知による安全性の向上につながり、センサーから得た振動データを活用することで、メンテナンスの省力化も可能になる。

次世代プラットフォーム「N-QUALIS」をはじめ、検修設備に関するパネル展示も

日本車両のNS台車は、台車枠を一体プレス式にすることで形状を最適化し、溶接箇所を削減した台車となっており、重要溶接線長を従来比で約60%削減。定期検査時に探傷作業時間を大幅に短縮でき、保守の省力化につながる。

軸箱支持装置はタンデム式で、上下・左右・前後の3方向のばねを独立させ、個別に最適化している。こうすることで、優れた乗り心地と高い走行安全性、曲線通過性能を実現するという。オプションとして、専用ゴムに交換することで自己操舵台車に変更可能。輪軸がカーブに追随するようになるため、曲線を通過するときの横圧と、車輪とレールがきしむ音を軽減できる。

会場では、NS台車の一部が色付きで展示された。白色の部分(側ばり)はコの字型に一体成形され、端から両端と下部にかけて溶接線が見られるものの、それでも溶接されている部分が少ないことがわかる。普段は床下に隠れて見えない青色の部分(横ばり)も、上半分と下半分のピースがそれぞれ一体成形で造られ、それらを中央で溶接することで横ばりを形成している。複雑な形状の台車を一体成形で打ち出すところに、技術力の高さが垣間見えた。

会場に展示されたNS台車の外観
溶接箇所が少なくなり、強度と安全性が向上している

なお、NS台車自体は「N-QUALIS」ブランド発表前から各社に導入されており、小田急電鉄の5000形やロマンスカー・GSE(70000形)、JR九州のYC1系などが採用例。「N-QUALIS」ブランド第1号として、JR東海の新型車両315系が日本車両の工場を出場しており、2022年3月の運行開始に向け、試運転を行うとのこと。

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鉄道技術展2021 – 日本車両の新ブランド「N-QUALIS」第1号は315系

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