東急田園都市線宮崎台駅直結の「電車とバスの博物館」は、長年にわたり多くの人々に親しまれてきた施設だが、新型コロナウイルス感染症の影響で2020年2月末に休館。展示施設のA棟は同年6月に再開したものの、B棟は「キッズワールド」というイベント施設だったため、長引くコロナ禍もあって再開は困難とされた。

「電車とバスの博物館」B棟を暫定活用した「TSO DENBUS ワークスペース」が8月1日にオープン

一方、東急電鉄の定期券利用者はコロナ禍前と比べて3割減となり、在宅勤務の増加や自宅周辺におけるシェアオフィスのニーズなどが現れてきた。

そんな中、東急は「大人がワクワクするアミューズメントシェアオフィス」をコンセプトに、「電車とバスの博物館」B棟を「TSO DENBUS ワークスペース」として1年間の暫定活用を行う。8月1日のオープンを前に、プレス向け内覧会が7月29日に実施された。

「TSO DENBUS ワークスペース」は、単なるシェアオフィスではなく、さまざまな楽しみ方が詰まった特別な空間としてのワークスペースを提供。全9席のアウトドアスタイルエリアでは、スノーピーク製のデスクセットと芝生が広がり、靴を脱いでリラックスしながら仕事できる。もともとは「プラレール」の運転会などに使用されていた。

「電車とバスの博物館」B棟の外観
シェアオフィスということで新たに看板が作られた
「TSO DENBUS ワークスペース」の案内
改札でQRコードを読み込んで入場する
「プラレール」で作られた「DENBUS」
展示車両の510形


アウトドアスタイルのワークスペースに
510形の現役時代に使用されていた行先表示
510形の車内。ウェブ会議は不可となっている
運転台近くのワークスペース
YS-11の先頭部
YS-11もワークスペースとして使用できる
ウェブ会議に適したスペースとなっている

展示車両の510形を活用したワークスペースは全6席。目黒蒲田電鉄時代の実際の車両を活用し、木目調の車内や木の香りが特徴で、集中しての作業に適している。YS-11のコックピットの真後ろに設けられた席は1席限定。連続1時間までという制限があるものの、ウェブ会議に適している。

全13席の「えきもくオフィス」は、池上線各駅の旧駅舎廃材やリユース品を活用したテーブルが並び、木のぬくもりを感じられるエリアとなっている。なお、全スペースにおいて電源とWi-Fiを完備。ブレイクコーナーもあり、休憩だけでなく、運転シミュレーターで気分転換も可能だ。

「えきもくオフィス」
広い机は「えきもく」を使用
ゆったりとしたワークスペースに
池上線で使用されたものをそのままに
プリンターも準備されている
耳栓やウェットティッシュも用意されている

「TSO DENBUS ワークスペース」を利用する際、入退室から決済までスマートフォンアプリ内で完結するテレワークプレイス提供サービス「Suup」に登録・ログインしておく必要がある。入口に改札機があり、QRコードを読み取ることでチェックイン。同様に、退出時もQRコードを読み取ることでチェックアウトとなる。料金は登録しているクレジットカードから自動で決済される。

「えきもく」や遊休資産の活用で生み出された「TSO DENBUS ワークスペース」には、廃材・リユース品活用による環境への配慮と、初期投資の削減による利用しやすい価格設定という2つのメリットがある。利用料金は1時間200円とされ、1日最大1,000円まで利用可能とのこと。営業日は「電車とバスの博物館」に準じ、木曜定休。営業時間は9時30分から17時までとなっている。

休憩スペース
シミュレータで気分転換
QRコードを読み取ってチェックアウトする

このシェアオフィスサービスの企画にあたり、複数の現業社員が一時的に現業から離れ、専属の企画担当として参加したという。東急は今後、このサービスの運営状況を見ながら、活用方法が最適であるかどうか見極めたいとしている。あわせて他の遊休スペースについても、有効活用の検討を進めるとのことだ。

#子鉄 #鉄道博物館 #展示施設 #東急電鉄


東急「電車とバスの博物館」B棟を暫定活用したシェアオフィス公開

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