鉄道ファンが収集した切符や物品、写真などを展示・販売されるフリーマーケットが、大阪市北区で20年以上開催されている。運営する団体の代表はこどもの頃からの鉄道ファン、毛利安孝さん(79)=大阪市鶴見区。大阪環状線や東海道新幹線、近くはおおさか東線など全国で新しい路線の開通、多くの駅が生まれた瞬間を見てきた毛利さん。そんな鉄道ワールドへ一緒に出発進行——。【長崎薫】

毛利さんが鉄道に魅了されたきっかけは、大阪市電の運転士だった父親の影響。車型や走行音だけで行き先が分かったという毛利さん。運転士を目指すも、視力が応募条件を満たさずに断念。しかし、その情熱は消えることはなかった。

会社員となった後の1958年11月、東京—大阪・神戸を結ぶ特急電車「こだま」が運行開始。毛利さんは鉄道ファンの友人に頼んで写真を撮影してもらった。「でも、やっぱり自分で撮りたいという気持ちが強くて。当時カメラは高価でしたから、思い切って会社に頼んでお金を借りて、カメラを購入しました」。そこから、毛利さんの全国を巡る鉄道旅が始まる。夜行列車、父親の出身地・九州の路線などでの撮影。さらに乗車券や駅弁のラベルなど、鉄道にまつわるものはすべて大切に保管した。

結婚し、男の子が誕生すると、おもちゃはもちろん鉄道模型だ。「梅田に専門店があったんです。店主と話をしていくうちに、私が持っている切符を譲ってほしい。そのかわり模型を渡すといわれまして。そこから物々交換が始まったんです」。さらに別の模型店では毛利さんが撮影した写真を飾ることになり、「ブルートレインの写真を撮っていないか、早く次の写真がほしいという催促までありました」と笑う。そして約50年前、ファン同人誌に、切符の交換会を開催告知を出したところ、全国から100人以上の参加応募が届いた。「毎月第4日曜に開催していたんですが、常に70人以上の参加者が集まりました」

コレクションと一緒に、全国の仲間も増えていく。家族ぐるみで交流する友人も多くなり、週末は列車の撮影や、仲間との付き合いで埋まっていった。

フリーマーケットは現在、15人が在籍し毛利さんが代表を務める「大阪交通資料研究会」で運営し、大阪市北区錦町の国労大阪会館でほぼ毎月、開いている。「当時の写真やグッズを見たいと、若い鉄道ファンが来場してくれます。話をするのは本当におもしろいです」

近年、芸能人が鉄道の魅力を語る番組が多く放映され、鉄道ファンはますます増えている。しかし4月25日、埼玉県で列車の撮影を巡るトラブルから、男子中学生が投げ飛ばされ重傷を負う事件があった。また、ナンバープレートやヘッドマークなどの昔の部品を偽造し、高額で販売する業者も出てきたという。毛利さんは「寂しい話です。ファン同士、お互い様の精神で鉄道の世界を楽しんでほしい」と話した。

次回は30日に大阪で開催

次回のフリーマーケットは30日、開催時間は午前8時45分〜11時45分。入場無料。問い合わせは大阪交通資料研究会(06・6967・6136)。

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鉄道ファンの「お宝」フリマ20年 切符や物品など一堂に 大阪

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