都内で生活を送る上では、マイカーよりもタクシーや鉄道など、公共の交通機関が重要な役割を担ってくる。そんな中、ツイッター上では東京・渋谷区の「とあるバス停」に寄せられた乗客からのメモが注目を集めているようだ。

■高齢者の悲痛な声

話題になっているのは「渋谷二丁目」のバス停。芸能活動のほか、「捨てられた椅子に座る」という一風変わった活動をしているスミマサノリ氏は、日頃の習慣でこちらのバス停前に設置されていた椅子に目がいったという。

どうやら無許可で設置された椅子のようで、「警告」「道路不正使用」と表記された「国土交通省東京国道事務所」からの張り紙が貼られていた。

また、警告文の上には別のメモ紙が確認でき、そこには「青学前にはイスがあります」「80才の私がバスを待つ間使わせてください」という利用者の悲痛な声が綴られている。

こちらの写真を受け、他のユーザーからは「椅子くらい置かせてあげれば良いのに…」といった同情のリプライが多数寄せられていた。

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■近隣の店に話を聞くと…

この椅子は、一体いつ頃から設置されているのだろうか…。興味を惹かれた記者は現地へと向かい、近隣にあるいくつかの店に訊ねてみたが、「検討もつかない」という答えが大半を占めていた。

「言われて初めて気がついた」「つい最近別の人から訊ねられて、そのときに気づいた」などの回答が多数。「高齢者のかたが座っている姿をお見かけしました」という回答も1件得られたが、いつ頃から設置されているのかは、とうとう謎のままであった。

ちなみにメモに綴られているとおり、「青山学院前」のバス停はベンチが設置されているほか、屋根も完備。

しかし件のバス停の反対側にある「渋谷二丁目」という同名のバス停を見ると、こちらには椅子などは見当たらなかった。続いて記者は「東京国道事務所」の担当者に、今回の件について取材を敢行。

すると、意外な真実が明らかになった。

■「お役所仕事」と思いきや…

今回のような「道路不正利用」でまず問題視されるのは、設置されたものに関する事故や事件が起こったケース。

同事務所の担当者は、「誰も管理していないものが道路に設置されると、何かが起こった際に誰も責任がとれない事態が生じてしまいます」「道路に関していえば『どこが所有しているか』が重要になりますが、今回話題になっているのは国道246号のため、我々が道路管理者として申請関連を受諾する必要があります」と説明してくれた。

バス会社に椅子の設置を相談する…といった手段も選択肢の1つだが、最終的には「国道事務所が許可を出す」というフローに変わりはないようだ。

ツイッター上では同事務所の警告文に対し、「マニュアルでしか動けない行政」といった手厳しい声も上がっていたが、事務所側では椅子の設置を前向きに検討しているという。

■利用者の声は確かに届いていた

今回の椅子についての警告が発せられたのは、11月12日のこと。本来であれば警告から2〜3週間が経過しても改善が見られない場合は強制撤去となるのだが…設置された椅子を利用し、必要としている人がいることを事務所側も認識済み。

というのも、ネット上でこちらの警告文を見かけた人物から、出張所のほうに問い合わせの連絡が数件あったようなのだ。

「設置希望者がいずれかの機関に申請する」という本来のフローがとられたワケではないが、同事務所は関係機関とともに調整を進め、「椅子の設置については前向きに検討しております」と展望を語ってくれた。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

#バス停 #マイカー #タクシー #公共


渋谷バス停に置かれた椅子をよく見ると… 「悲痛なメモ」に同情の声相次ぐ

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